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「單位展」台湾巡回展。文字を単位で見直すと?

イベントレポート

「單位展」台湾巡回展。文字を単位で見直すと?

台北の松山文創園區 五號倉庫(台北市信義區光復南路133號)で、東京・21_21 DESIGN SIGHTの企画展「単位展」の台湾巡回展が開催されている(会期:2016年7月1日(金) - 9月16日(金)、会期中無休)。

「21_21 DESIGN SIGHT 企劃展 in Taipei 單位展 - This much, That much, How much? -」が台北・松山文創園區で開催中

単位展台湾巡回展エントランス

この展覧会は2015年2月から5月まで東京ミッドタウンの21_21 DESIGN SIGHTで開催され、好評を博したもの。多種多様なモノやコトに活用されている「単位」に着目し、さまざまな展示物で遊んだり、学んだりしながら、単位と人間・社会の営みを広く見直してみようという企画だった。

「單位展」台湾巡回展会場

巡回展が行われている台北の松山文創園區は日本統治時代の煙草工場をデザインセンターとしてリニューアルした地区で、かつての事務棟や倉庫群が展示スペースとして活用されている。「單位展」会場の五號倉庫では、東京での展示をかなり近いかたちで再現。くわえて、台湾オリジナルの企画も見ることができる。

文字にまつわる展示作品も複数見られる。

大野友資+岡本 健「ことばのおもみ」

大野友資+岡本 健の「ことばのおもみ」は、モニターに映る天秤の皿に言葉を入力すると、文字を立体物として重量に換算。両者を比較して、どちらがより重たいかを判定してくれる。たとえば、「しごと」「かてい」と入力すると、「しごと」25.35 g、「かてい」29.22 gで、「かてい」のほうが重い(!)と判明する。今回の巡回展版では、台湾の表音文字である注音符号(漢字に由来しており、日本語の仮名に似ているが、子音字と母音字がある)を使った展示が行われており、来場者が「○○と××だと、どっちが重いか?」を試して遊べるようになっている。

大日本タイポ組合「年がら年寿」

大日本タイポ組合の「年がら年寿」は、「米寿」(八十八歳。「米」の字の分解から)、「白寿」(九十九歳。「百」に一足りないことから)など、長寿を祝う節目の言葉がテーマ。0歳から119歳まで、「○寿」という言葉が存在しない年齢に、節目の言葉を全て新規で追加したという作品だ。巡回展版では、注音符号を使った新規制作の言葉も登場した。展示台には全ての「○寿」を記したハンコが用意されており、来場者は台紙に押して持ち帰ることができる。

文字関係では、その他にも、「8ugust」(葛西 薫)、「共/制」(華雪)といった作品を展示。また、併設のショップには、グラフィックデザイナー聶永真(アーロン・ニエ)が単位をテーマにしたグッズデザインで参加するなど、台湾巡回展オリジナルの商品も並んでいる。

単位の意味や意外な使われ方、思いも寄らない単位の捉え方など、さまざまな形で単位について知り、単位とたわむれて楽しめる展覧会だ。台湾在住の方はもちろん、台湾旅行を予定されている方も、訪れてみてはいかがだろう。


  • 会期:2016年7月1日(金)〜9月16日(金) ※会期中無休
  • 開館時間:10:00〜18:00 (入場は17:30まで)
  • 会場:松山文創園區 五號倉庫(台北市信義區光復南路133號)Songshan Cultural and Creative Park Warehouse Five (No.133, Guangfu South Road, Xinyi District, Taipei City, Taiwan)
  • 入館料:前売り 200 NT$/一般 280 NT$/学生 250 NT$/65歳以上もしくは障害者手帳をお持ちの方 140 NT$/7歳以下 無料
  • 主催:啟藝文創 INCEPTION CULTURAL & CREATIVE Co., Ltd.
  • 企画:21_21 DESIGN SIGHT
2016年8月12日

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