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とまれかくまれ、どうろのじ

「止まれ」古河編

みなさんこんにちは、大日本タイポ組合の塚田です。この連載も若干放置気味で、そろそろ更新しなきゃなどと思った矢先、きちんと〆切を守っているほうの連載誌『デザインのひきだし 30』(グラフィック社)が届きまして。それを読んでいたところ「もじモジ探偵団」という連載で「道路の文字」が取り上げられてた! ヒィーッ、うかうかしてられん! と思わず筆を取りました。そしてすぐに筆を置いていまこうしてキーボードを打っています。第4回目です。よろしくお願いします。

「止まれ」古河編

これまでの名古屋京都、そして前回の福島県いわき市に続いて今回は茨城県古河市の「止まれ」をご紹介。

撮影したのは2015年8月。だいぶほったらかしにしてました。西日の照りつける逆光の「止まれ」。

茨城県古河市。前回のいわき市のある福島県と、今回の茨城県は隣接しているので文化的にも似ているのかも、などと思いがちですが、海沿いのいわき市に対し内陸に位置する古河市は、むしろ栃木県や埼玉県に近いです。そんな古河市の「止まれ」はどうなっているでしょうか。さっそく大通りから横道に入り寺社の多い古い街並で「止まれ」を採取しました。

一番手前の「れ」は、一画目の縦棒と、その後に一筆書きのように書かれる二画で成り立つパターン。京都で見た古い「れ」と似てますね。すこし違うのは、こちらのほうが前半部分の左下まで下がりきらないうちに右上に向かっているところ。京都が90%程度まで下がっているとしたら、こちらは80%といったところでしょうかね。


ともに古河市長谷町あたりだったと思う。

そして右下の最後、ハネの部分の横幅が、そこに至るまでの縦棒の幅の半分くらいになってます、って何言ってるか意味分かります?

この字を書くときに、一定の線幅で白い塗料を流しながら書いていくと思うんですけど、効率とか手間を考えると、ここの部分だけわざわざ幅を狭くしなくてもいいんじゃないかなーと思ったりします。こだわりポイントなんだろうな。


左のほうが下から左上へのくるりん角度が急。書く人の個性、手癖のようなものでしょうか。

つづく「ま」はどうでしょうか。近年は真ん中の縦棒が一番下まで行っちゃうパターンになってきていますが、手前でくるりんするタイプ。「れ」同様に京都との共通点を、と思ったのですが、比較すると、そのくるりんした部分が京都よりも縦長で、むしろ名古屋いわき型に似ています。しかし、名古屋・いわきで右寄りだった縦棒は、ここでは中心を通っており、両方のいいとこ取り(?)といった感も。

なお「止」の字は縦棒が中心に来ており、標準形といった感じでした。


ちなみにこちらは、みんな大好きジョイフル本田古河店の駐車場の「止まれ」。

名古屋いわきが似た「止まれ」だったのと、京都と古河の「止まれ」が少し似ているのは、もしかするとその二箇所の距離と関係しているのかもな(遠すぎても近すぎてもいけない)、などと思いましたが実際のことはよく分かんねっす。

実は他にもあちこち撮りためてて、みなさんからも応募いただいたもの溜まってて、処理しきれてなかったり……。ちょっとずつ小出しにして行きますのでお楽しみにしていてください。

2017年2月16日

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とまれかくまれ、どうろのじ

塚田哲也

大日本タイポ組合のひとり。新世界タイポ研究会のメンバーでもある。ソロ活動として、デザイン関連ダジャレコンテスト「グッドデザイソ」をtwitter上で開催中。

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