文字による文字のための文字のサイト

type.center

パッチワークで文字づくりの本

ほぼ二字コラム

パッチワークで文字づくりの本

きょうご紹介するのはこちらの本。『MOJI Patchwork』(誠文堂新光社)といいます。

ひょんなことから入手したのですけども、その名のとおり「モジ」と「パッチワーク」の本というわけです。

中身を見ていくと、大きくジャンル分けとして「トラディショナル フォント」と「デザイン フォント」とあって、まずは前半の「トラディショナル フォント」でセリフ体とサンセリフ体、あるいはコンデンス、エクステンデッドなんてのを学びつつ、それらをパッチワークで作っていくというもの。

基本的にパッチワークは布地にパターンを引いて切ったり縫ったりするものなので、この本に載っているパターンは、定規とコンパスで線が引けるように作られています。

その幾何学的な文字っぷりを大いに活用できるのが、後半の「デザイン フォント」で、そのこれをヒントに自分なりに、形と、色と、コンポジションを考えながら、地と図の関係があいまいになるような面白いものが出来そうです。あ、「モジ」だから、字と図の関係とも言えるか。

幾何学的な構成とパッチワークという手法はとっても合ってるみたいで、可能性はどんどん広がりそう。

もちろん文字のことだけじゃなくて、製図やパッチワークに必要な道具とか、配色とか基本的なことも書かれています。

この本をつくったのは、F.O.I という藤田久美子さんと中島一恵さんの二人組ユニット、もともとパッチワーク教室の先生と生徒だったとか。

幾何学的な図形は、Illustratorとかでサクッと作図できちゃうもんですけど、こうしてパッチワークで作ってみると、その布の色や質感や、ゆがみとかも体験できるので、課題に悩む学生さんなんかにとっても、「グラフィック+α的な何か」な手法のひとつとして導入してみるのも面白いんじゃないかと思いました。


MOJI Patchwork

  • 著者名: F. O. I、藤田 久美子、中島 一恵
  • 出版社:誠文堂新光社
  • 発売日: 2016-10-03
  • ISBN: 978-4-416-61646-8
  • 書名(かな): モジ パッチワーク
  • 判型: B5
  • 副書名: アルファベットのパターンブック
  • ページ数: 128
  • 定価: 本体1,600 円+税
2017年5月9日

シェア

ほぼ二字コラム

塚田哲也

大日本タイポ組合のひとり。新世界タイポ研究会のメンバーでもある。ソロ活動として、デザイン関連ダジャレコンテスト「グッドデザイソ」をtwitter上で開催中。

連載記事一覧
今日
昨日
おととい
ちかごろ
あいうえお かきくけこ さしすせそ たちつてと なにぬねの はひふへほ まみむめも やゆよ らりるれろ わゐゑを ん がぎぐげご ざじずぜぞ だぢづでど ばびぶべぼ ぱぴぷぺぽ 0123456789.
連載記事一覧
連載記事一覧
ほぼ二字コラム
エンブレム最終4候補を書体でみてみる
エンブレム最終4候補を書体でみてみる
東京2020大会エンブレム最終候補4作品が4月8日に発表されて、25日に最終決定されるとか。前にも書いたようにエンブレムそのものはもちろん、それに伴って開発されるオリジナル書体もホントは注目していきたいところ。最終候補に使われている書体はどんなもんなんでしょうか。軽く調べてみまし…
ほぼ二字コラム
ここ最近の五輪エンブレムとオリジナル書体をおさらい
ここ最近の五輪エンブレムとオリジナル書体をおさらい
2020年の東京オリンピックエンブレムに関しては日々話題に事欠きませんが、ここであらためて近年のオリンピックエンブレムのデザインと、それに伴って開発されているオリジナル書体について、いま一度おさらいをしてみましょう。