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2017年1月16日

台湾最後の繁体字活字鋳造所で母型復刻のクラウドファンディング

2017年1月16日

台湾最後の繁体字活字鋳造所で母型復刻のクラウドファンディング

台湾最後の繁体字活字鋳造所である日星鋳字行で、母型の復刻のクラウドファンディングが行われています。

母型とは、凸型の活字を作る際に鉛を流し込む、凹型に文字が彫られた鋳型です。古くなった母型は、熱い鉛を流し込み鋳造する毎に破損をするので、復刻は急務となっています。

今回復刻しようとする母型は、特に最も価値がある「正楷」の母型です。

日星鋳字行に残る母型(写真提供:日星鋳字行)

日星鋳字行では2008年一度、母型の復刻計画を行いましたが、やむを得ず中止されました。

主な原因として、参与するボランティアの労働時間がバラバラで、修復の際に基準となるものを作ることができず、完成したもの一つ一つは優美ですが、それぞれ個性的で統一性が見えなかったことでした。

その失敗は日星鋳字行にとって非常にショックでした。しかし現在も母型の破損が続いてます。

現在、60歳になる日星鋳字行の主人、張介冠氏がたった一人で一日5文字のスピードで作業を行っています。

日星鋳字行に残る母型(左)と、それを元に復刻した母型(右)。下にあるのは鋳造した活字(写真提供:日星鋳字行)

今回行う修復作業は、まず最初は選抜から行います。 3~4名の長期志望者を集め、教育訓練を実施する予定です。

修復だけではなく、「書道」の練習も必須です。そして最も大事なのは修復の統一基準を立てることです。 これからの数ヶ月、修復担当者が文字の修復をしながら、随時結果を検討して、それぞれの母型にできるだけ誤差がないように作業を行います。

まずは「正楷」の母型4,500文字を目標とし、第一段階は字体の修復、第二段階は銅製母型の復刻を目指しています。

張介冠氏曰く、「一人、不可能;台湾人,可能」。みんなの力を借りて、この厳しい目標を達成したいと願っています。
(写真・内容提供:日星鋳字行)

支援は日本からも可能で、個人で500台湾ドル(約1,800円)から。支援額によって正楷書の活字で刷られた「心經習字帖」や記念Tシャツ、トートバッグなどの特典も用意されています。

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