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「ATypI 2019 Tokyo 」ワークショップ紹介

ATypI 2019 update

「ATypI 2019 Tokyo 」ワークショップ紹介

「ATypI 2019 Tokyo」初日(9月4日)のワークショップがアナウンスされ、また受付も開始しています。7月19日(金)までの申込みは早期割引も適用されるようです。

ワークショップは、午前と午後(9:30〜17:30)あわせて行われる「全日ワークショップ」と、午前(9:30〜12:30)あるいは午後(14:30〜17:30)行われる「半日ワークショップ」があります。

ここでは、ATypI のサイトに掲載されている ワークショップ情報のページから、日本語部分のみを抜粋して掲載、ご紹介します(増田浩之, 服部正貴, 吉田大成 各氏のワークショップは当サイトで日本語訳したものを載せています)。

全日ワークショップ(9月4日(水)9:30〜17:30)

  • 「中国書道」by 仇寅(チョウ・イン), 明伟(ミン・ウェイ)

ゴシック体、明朝体、仿宋体、楷書体は中国語組版の基本となる書体です。これら伝統的な中国書道から作られた書風は、筆の柔らかさと右利きの書き手の動きをよく表しており、何千年の時を経た今も、現在の中国の手書きに強い影響を与えています。この中国書道ワークショップでは、特に日中韓の文化圏の参加者の方に柔らかい筆の感触と、漢字を書くことの楽しさを一画ごとに味わっていただきたいと考えています。硬筆が中国の書字に影響を与えたように、西洋の皆さんにも中国伝統の筆記具からインスピレーションを受けていただきたいと思います。

  • 「1日でサンセリフ書体をデザイン」by マーティン・マイヨール

ATypIワルシャワとアントワープで成功を収めたワークショップが初めてアジアで行われます。普段から複数種の文字を使い分ける日本をはじめとしたアジアのデザイナーの方々にとっては、欧文は多少親しみのある文字ではないかと思います。このワークショップでは鉛筆2本持ちによりイタリック書体のデザインの基礎を学習します。1日でデザイン、スペーシング、リズム、そしてローマンとサンセリフの違いをカバーします。手書きの文字を通して学ぶコースですので、パソコンは基本的に使いません。

  • 「バリアブルフォントを使ったリスポンシブでダイナミックなウェブタイポグラフィ」by ジェイソン・パメンタル

様々なデジタル機器で一貫性があり、洗練されていてプロフェッショナルな見た目のタイポグラフィを実現する方法を1日かけて勉強しましょう。いくつかのバリアブルフォントについて学習し、それらの変化軸を活用した実装法を学習します。これらのテクニックを組み合わせ、拡張することで読者の状況に対応したり(夜間モードなど)、アクセシビリティを向上させたり、長文のタイポグラフィの可能性を探ることができます。ウェブ上で書籍のような読書感覚を追求できるような例も見ていきます。この1日コースでは、参加者にはすぐに自身のプロジェクトに活かせるような様々な実践的なアイデアや実例を学べます。

  • 「千社札を書く」by 増田浩之

千社札は神社やお寺を訪れたことを記念してあなたの名前やその他の情報が書かれているタグです。 300年以上前に設計された江戸文字は、千社札に文字を書くのに広く使われています。 このワークショップは、書体デザイナーとして30年のキャリアを持つ増田氏によって行われます。江戸文字のアレンジでオリジナルの千社札を作成しながら、日本語の書体と書体デザインを試すことができます。 海外からお越しの場合は、日本語であなたの名前を書きます。 私たちはそれが特別な経験となることを約束し、あなたは日本のタイポグラフィや伝統とのつながりを感じるでしょう。

  • 「ᄀからᄒまで:ハングル書体デザインの基礎」by アーロン・ベル&キム・チョロン

ᄒのデザインが夢に出てきたり、ᄅをやりすぎて困ったりしていませんか? ハングル書体をやってみたいけど、どこから始めればいいのか悩んでいませんか? そんな方にはこのワークショップが最適です! このワークショップではハングル書体の魅惑の世界に頭から飛び込んでいきます。ハングル文字の形成を司る基本ルールを学習し、自分なりのハングル文字のレタリング作品を描いていただきます。たくさんの資料、個人教授、講評など、ハングル文字のデザインを始めるには申し分ありません。筆記具等は用意されていますが、持参ももちろん可です! もし既に自分のスケッチがあってワークショップ中にデジタル化したい場合は、ラップトップを持参してください。


半日ワークショップ:午前の部(9月4日(水)9:30〜12:30)

  • 「新設ファンダリーのためのビジネス基礎」by イリアナ・モレノ・グズマン

書体ファンダリーを最近立ち上げたか考え中で、ビジネス的な話はなんとなく避けている方はいませんか?このワークショップは営業マンに転身することなくビジネスの基礎を学べるスペースを提供することを目的としています。自分のセールスポイント、それを一般に共感してもらい、業界内での成功確率を上げる方法を考えていきます。この半日セッションでは「スタートアップ」とは何か、他の中小の業種との違い、スタートアップの書体ファンダリーとしての船出の仕方など、キーとなるビジネスコンセプトを紹介します。自身のファンダリの位置付けを明確にするための市場分析の必要性も論じていきます。書体ビジネスについて話し合い、自身の武器について理解を深めたいという方はぜひとも参加してみてください!

  • 「Adobe IllustratorとPythonスクリプトで作るOpenType-SVGフォント」by 服部正貴, 吉田 大成

このワークショップでは、Illustratorからエクスポートされたデータを使用してOpenTypeフォントにSVGテーブルを追加するためのプロセス、ヒント、およびテクニックを学びます。プロセスは、macOSターミナルアプリで実行されるいくつかの簡単なコマンドライン操作を含みます。このワークショップに参加するには「最新のmacOSを搭載したApple製ラップトップコンピュータ/Adobe Illustrator / Python 2.7 / fonttools 3.0 / SVG cleanup tool」が必要です。addsvgtable.py や fonts2svg.py といったすばらしいスクリプトを紹介し、驚くことになるでしょう。SVGテーブルを追加したいOpenTypeフォントをワークショップにお持ちください。フォントの言語は関係ありません。ラテン語はもちろん大丈夫ですが、CJKや他の言語も大丈夫です。あなたがあなた自身のフォントを持っていないならば、オープンソースを使ってください。 Source Sans Pro や Source Han Sans などのアドビのオープンソースの「Source」フォントをお勧めします。 また、白黒(標準)グリフをカラー(SVG)グリフに簡単に置き換えるために使用できる「Stylistic Set」GSUB機能の定義方法も学びます。 フォントの開発にまだ慣れていないデザイナーのための手順を段階的に説明していきます。しかし、初心者がSVGフォーマットとPythonスクリプトを理解することは、ワークショップをより快適でやりがいのある経験にするのに役立ちます。

  • 「西洋カリグラフィ集中コース」by セザール・プエルタス

書体デザインの基礎を理解を早めるためには、書の知識と経験はとても重要です。この集中講座では欧文大文字、小文字、そしてイタリック体を学習します。午前中は平ペンのの使い方、午後は先の尖ったペンで練習します。筆記具とそこから生まれる字型の関係性、そして欧文書体デザインの品質を向上するのに欠かせない欧文特有の複雑さを体得することができます。


半日ワークショップ:午後の部(9月4日(水)14:30〜17:30)

  • 「インド系文字のフォント制作」by ノベート・リンデンベーグ

デヴァナーガリー、タミル、ビルマ、ジャワ等の文字は複雑であり、キーボードの配列から文字の並べ替え、合字の生成、発音記号の位置合わせなど多岐にわたります。このワークショップではこれらインド系文字の要件、それらの文字に共通する問題と解決策、OpenTypeのレイアウトエンジンの挙動、そして実用的なフォントに不可欠なOpenTypeフィーチャーのコードについて説明します。

  • 「新しいスクリプト体を作る」by ペトラ・ドチェカロヴァ

チェコスロバキアのカリグラフィとレタリングをベースとした新しい手書き欧文のスタイルを探求する集中コースです。様々なチェコ製のマーカーやグラフィティ用具、フリースタイルを含めた様々なテクニックやスタイルに触れることができます。ワークショップの目標は4つのスタイルを習得し、また最後に自分なりの手書きスタイルを開発することです。

  • 「スマートな書体デザインワークフロー」by ライナー・エリッヒ・シャイヒェルバウアー , ゲオルグ・ザイファート

Glyphsのスマートな機能を使って、書体デザインの面倒な部分を能率的に進める方法を学習できます。スマートグリフの設定の仕方、スマートコンポーネントやコーナーコンポーネント、そしてカスタムパラメーターの使い方を解説していきます。


半日ワークショップは50ドル、全日は100ドルです(ワークショップ内容によっては用具持参の必要あり)。ATypIストアのカンファレンス登録ページから参加申請できます。7月19日(金)までの申込みは早期割引も適用されるようです。

ATypI 2019 Tokyo

  • 会期:2019年9月4日〜7日(4日間)
    • 9月4日(水):ワークショップ
    • 9月5日(木)〜7日(土):カンファレンス
  • 会場:日本科学未来館
2019年7月17日

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