文字による文字のための文字のサイト

ジェリー・レオニダスさん(ATypI会長)

世界のタイプ道

ジェリー・レオニダスさん(ATypI会長)

 世界各地にひろがるタイポグラフィーの世界を覗いてみませんか?

当連載「世界のタイプ道」では、世界各地の書体デザイナー、プログラマー、教育者、ベンダー、そしてこの書体を愛するコミュニティの基礎を支える多彩な方々へのインタビューを通して、タイポグラフィーという世界の魅力をお伝えしていきます。

今回はATypIの会長であるジェリー・レオニダスさんにお話を伺いました!


── ご自身について教えてください。

ジェリー・レオニダス

ジェリー・レオニダス(以下、GL): 主にレディング大学でタイプデザインを研究しており、タイプデザインを教えています。また、企業や他機関とのナレッジ・トランスファー・プロジェクトに携わっており、企業の学習・成長に向けたプロセス構築を支援しています。


学ぶことへの思いの強さから研究の道へ

── この業界に入ったきっかけを教えてください。

GL: 言語とコミュニケーションを愛する心は印刷された(現在ではレンダリングされた)言葉で表現されています。私は9歳の時に初めて雑誌を制作したのですが、それ以来そのようなことに関わっています。学ぶことへの思いの強さから研究の道に進み、他の人がどのようにして教え方を学んでいるのかに興味を持ちました。


── 公開可能な範囲で現在取り組んでいるプロジェクトを教えてください。

GL: 現在取り組んでいる最も重要なプロジェクトは、長期的な効果という点で、アジアの大学との共同研究と、発展期を通じて行なっている企業支援だと思います。

ATypI 2018 Antwepにて


── 休日はどのように過ごしていますか?

GL: できる限りサイクリングとトレイルランニングをしています。


世界中のタイポグラフィコミュニティに対してATypIがどのような役割を担うことができるか

── 初めて参加したATypIはいつですか?

GL: 1997年のレディング開催が初めて参加したATypIでした。それ以来毎年参加しています。今年の東京大会で23回目になります。

ATypI 2018 Antwepにて


── どのようなきっかけでATypIの会長に就任されたのですか?

GL: 2004年から理事会メンバーとして主に教育面に携わっていました。2010年より理事会メンバーではない時期がありましたが、ATypIの方向性を振り返るよい機会でした。2013年に副会長として再び選出され、内部変更の期間を通じ、当時会長だったホセ・スカリオーネをサポートしました。そして、ATypIを世界規模で発展させるという新たな段階に進めること、活動ポートフォリオの公開を目指して、会長に就く決断をしました。ATypI会員とどのように関わることができるか、世界中のタイポグラフィコミュニティに対してATypIがどのような役割を担うことができるか、これらに対する様々なアイディアこそが私たちのストラテジーの核です。幸いなことにアイディアを共有できる素晴らしい仲間たちがいます。とても共同的に取り組むことができる仲間です。

Typeワークショップでの様子


── ATypI 2019 Tokyoに期待することを教えてください。

GL: ATypI 2019 Tokyoには二つのことに重点を置いています。一つは、日本と他国の活版印刷コミュニティに新しいつながりを作ることです。ビジネスと教育の両分野で、専門知識を共有し、潜在能力を伸ばす環境を作ることができます。もう一つは、新しい世代の日本人デザイナーがグローバルで活動できるよう、背中を押すことです。ATypIのイベントでは、そういった可能性に対し地域コミュニティがオープンになり、積極的に手が差し伸べられるよう、働きかけています。ATypI 2019 Tokyoでもそのような環境を作りたいと思っています。

ATypI 2018 Antwepにて


── ATypI 2019 Tokyoに参加されるみなさんへメッセージをお願いします。

GL: 60年以上にわたりATypIは、敬意と心を込めて仕事に取り組み、互いに助け合う気持ちを持ち、志を同じくする人々のコミュニティであり続けました。プロになったばかりの人を指導したり、生涯的に学ぶ場として最適なコミュニティです。ATypIは創設されてからの最初の数年間は、参加者たちに「友達同士」と呼ばれていました。まさしくその通りだと思います。


── ATypIが他のタイポグラフィのイベントと異なるのはどんな点ですか?

GL: まず、国際的な団体であることです。ATypIは、世界中のコミュニティをつなぐという明確な目標に向かってイベントやあらゆる活動を積極的に実行しているタイポグラフィにおける唯一の協会です。そして、ATypIは長年にわたって教育とのつながりを持っています。「学び」と「研究」は、私たちのアジェンダの中心にあり、次世代を担うメンバーの構築に欠かせません。また、私たちの活動の多様性、重要性、奥深さを強化しています。ATypIは、コミュニティのテーマとニーズを見逃すことなく発展してきたため、長い間存続し繁栄してきました。

タイポグラフィワークショップでの様子


── 紅茶派? コーヒー派?

GL: エスプレッソは単体で、紅茶は紅茶に合った食べ物と。

ATypI 2018 Antwepにて

2019年8月27日

シェア

世界のタイプ道

type.center編集部

type.centerの編集部です。文字関連イベントをレポートしたり役立つ情報を発信できるよう努力してまいります。よろしくお願いします。

連載記事一覧
今日
昨日
おととい
ちかごろ
あいうえお かきくけこ さしすせそ たちつてと なにぬねの はひふへほ まみむめも やゆよ らりるれろ わゐゑを ん がぎぐげご ざじずぜぞ だぢづでど ばびぶべぼ ぱぴぷぺぽ 0123456789.
連載記事一覧
連載記事一覧
世界のタイプ道
リロン・ラヴィ・トゥルケニッチさん(イスラエル)
リロン・ラヴィ・トゥルケニッチさん(イスラエル)
タイポグラフィーの世界の魅力をお伝えしていくインタビュー連載「世界のタイプ道」。今回はイスラエルのデザイナーおよびリサーチャーであり、ATypI 2019 Tokyoではシニアイベントコーディネーターを務めるリロン・ラヴィ・トゥルケニッチさんにお話を伺いました!
世界のタイプ道
米国 MPDO ジューン・シンさんとジェム・エスキナー…
米国 MPDO ジューン・シンさんとジェム・エスキナージさん(前半)
新連載「世界のタイプ道」、第1回は米国ロードアイランド州のプロブデンスに開設されたばかりの「Morisawa Providence Drawing Office(モリサワ・プロビデンス・ドローイング・オフィス)」(以下、MPDO)で活躍する若き書体デザイナー、ジューン・シンさんと…